自然環境

 

テーマ1:自然環境

ワイルドライフハワイは、自然体験から気候変動、石油枯渇、食糧安全保障、生物多様性などの複雑に関連し合う緊急課題についてみなさんと一緒に考えていきます。

 

Issues: 生物多様性

生物多様性とは、「生きものたちの豊かな個性とつながりのこと。地球上の生きものは40億年という長い歴史の中で、さまざまな環境に適応して進化し、3,000万種ともいわれる多様な生きものが生まれました。これらの生命は一つひとつに個性があり、全て直接に、間接的に支えあって生きています。 」と説明されます。

国連環境開発会議で採択された生物多様性条約では、生態系の多様性・種の多様性・遺伝子の多様性という3つのレベルで多様性があるとしています。
• 生態系の多様性:森林、河川、湿原、干潟、さんご礁などの自然
• 種の多様性:動植物から細菌までさまざまな生き物
• 遺伝子の多様性:同じ種dも異なる遺伝子を持つことに

 

なぜ生物多様性なのか?
60年代頃から環境汚染や公害が社会問題化してきました。その頃から「自然保護」運動が始まるようになりました。米国では早くから市民活動やNGOなどによって絶滅危惧種やそれが危機に瀕した場所を守る活動が行われるようになりました。
1970年代には、それらの環境問題に対してさまざまな国際条約が採択されました。1971年にイランのラムサールで水鳥と湿地に関する国際会議が開催され、「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」が採択されました。1973年にワシントン会議で絶滅の危機に瀕した野生動植物の取引を規制するワシントン条約が採択されました。1972年にパリで開かれた国際連合教育科学文化機関(UNESCO)総会において、自然遺産を保護する「世界遺産条約」が採択されました。
しかし、これらの条約制定後も絶滅危惧種は出続け、種や生態系を保全条約等の特定のルール作って保全するやり方ではうまくいかないことがわかってきました。
なぜ絶滅危惧種が出てくるか?生態系を無視した開発によって種が生存できる環境、生態系が失われてしまっているからです。1980年代に国際自然保護連盟(IUCN)などの国際会議で「自然保護」では、地球全体の生物の豊かさは守れないという問題提起され、生物の多様性を包括的にみる国際的な条約の必要性が叫ばれるようになりました。
そして、1992年にブラジルのリオデジャネイロで開催された国連環境開発会議(地球サミット)で「生物多様性条約」が採択されるにいたりました。

 

なぜ生物の多様性の確保が必要なのか?
さまざまな生物や生態系が健全な状態で保全されていること。生物多様性は「遺伝子」「種」「生態系」の各レベルで多様性が確保されている必要があります。
生物多様性は、私たちに酸素供給や水資源供給などの役割を果たします。そして、食料や医薬品などの原材料を提供しています。また、芸術文化の対象となるなど、時に人々のこころを癒し、精神面でも不可欠のものです。

 

ハワイの動物と植物の絶滅危惧種
ハワイ州では動物は64種、植物は338種が絶滅危惧種として指定されています 。もっと読む

 

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