2013年のハワイ州が行った調査では、ホームレスシェルターで生活しているホームレスは3,091人、路上生活者は1,465人。オアフ島には合計4,556人のホームレスが存在するそうです。失業、地価の高騰によって家賃が払えなくなった人、家出した人、退役軍人、精神的な病のある人など、さまざまな理由によって路上生活者となります。ホームレスファミリーも存在していて、子供も路上で生活しています。
ハワイ州の調べでは、カカアコ地区には、現在約500人が路上で生活をしています。その多くはマイクロネシアとマーシャル諸島から移民してきた人たちだそうです。マイクロネシアとマーシャル諸島と言えば、冷戦の間ビキニ環礁核実験場として利用され、広島へ投下された原子爆弾が7000発分の原爆実験が行われた場所です。第五福竜丸の事件なんかも有名です。環礁一体は放射能被害で住めなくなり、島住民は強制退去させられました。その後、米国とマイクロネシアとマーシャル諸島の国々は自由連合盟約を結び、米国の排他的領有権と引き換えに、島民はビザや永住権を申請することなく米国を行き来できる権利を与えられます、雇用機会やよりよい生活を求めて米国に入国しますが、アメリカ政府からの居住地の保障などもなく最終的に路上生活者となってしまっているそうです。カカアコ地区などでマイクロネシアやマーシャル諸島からの住民が多い理由にはこうのような背景があります。
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参考文献
Mileka Lincoln( May 12, 2015). State officials: Majority of Kaka’ako homeless are COFA migrants. Retrieved from http://www.hawaiinewsnow.com/story/29049224/state-officials-majority-of-kakaako-homeless-are-cofa-migrants