モコリイ島
オアフ島東海岸にあるクアロア・リージョナルパーク公園内には、モコリイ島という無人島があります。モコリイ島は中国人が被っている帽子の形に似ていることからチャイナマンズ・ハットとも呼ばれ、観光名所の一つとなっています。面積は12.5エーカー。高さは206フィート。オアフ島ウインドワードにあるクアロアリージョナルパークの岸から500ヤード離れたところに位置しています。火山活動によってできたモコリイ島は以前はクアロアパークにつながっていましたが、侵食によって独立した島となりました。モコリイ島は浅瀬の岩礁に囲まれており、引き潮時には歩いて渡ることができます。
モコリイ島はホノルル市および郡によって所有されており、クアロアリージョナルパークの一部となっています。よってクアロアパークの規則がモコリイ島にも適用されます。また州と連邦政府の法律によって、原生植物は守られています。
過去に白い尻尾の鳥と赤い尻尾の熱帯の鳥が生息していました。現在は、ウェッジテールシーアーウォーターが巣をつくり、生息しています。1940年代にはねずみ生息するようになり、ウェッジテールシーアーウォーターの卵や雛を食べ始め、生態系を脅かすようになりました。DOFAWとボランティアグループが2002年にねずみの駆除を行った結果、その年131匹の雛がかえりました。2003年には203匹の雛がかえり、ねずみの影響は確認されなかった。しかし、近年では外来種のイエロークレイジーアントというアリがモコリイ島に生息し、エアーウォーターを脅かしています
モコリイ島で育つ多くの植物は原生植物ではありません。2005年におこなわれた調査では72種の植物が確認され、そのうち52種が外来種、20種が原生植物ででした。カーターズ・パニックグラス(Carter’s panicgrass)と言う植物が連邦政府から原生植物として指定されています。
モコリイ島にまつわる伝説
このモコリイ島には今も語り継がれる美しい女神に退治された大トカゲの伝説が残されています。
ここではモコイリという大トカゲの伝説について話しましょう。
ハワイアンの伝説によると、女神ヒ・イアカは、姉である火の女神ペレの命令を受け、ハワイ島からカウアイ島へ旅始めました。旅の途中に、ヒ・イアカはオアフ島のクアコアにさしかかりました。クアコアという場所は、コオラウ山脈からの尾根は海に切り立つようなかたちで海でており、当時の交通の難所でした。そして、このあたりには、モコリイという名の巨大なトカゲ(モ・オmo’o)の化け物が住んでいました。モコリイは旅人の金品を盗むだけでなく、生き血を吸って命まで奪うため、旅人から恐れられていました。
ある日、モコリイは美しいヒ・イアカが旅しているのを知り、彼女を捕らえようと待ち受けました。モコリイはヒ・イアカを人間の娘だとばかり思い違いをしていたのです。ヒ・イアカがクアコアに近づくとモコリイは物陰から跳ねるように飛び出して彼女の行く手をさえぎりました。
近づいてきたモコリイに気がついたヒ・イアカは神の霊力を駆使して、大立ち回りの末、モコリイを退治してしまったのでした。
ヒ・イアカは、モコリイの巨大胴体を交通の難所だった切り立った尾根の崖の下に伸ばし、道にしてしまいました。それ以来、人々は自由にに尾根の麓を行き来できるようになったといいます。
そしてヒ・イアカは、残った尻尾を海に放り投げた。海にも落ちた尻尾はそこで島になりました。人々はそれ以来、その島をモコリイ島と呼ぶようになったそうです。
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参考資料:
Offshore Islet Restoration Committee:
http://www.hawaiioirc.org/oirc-islets-oahu/oirc-islets-oahu-mokolii.htm